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キースの成長とカメラの進化

コロラド州のスケートボーダーの少年キースが、
世界的なプロフォトグラファーになるまで。

写真で世界は一変した

カメラと出会い、写真に目覚め、世界が広がる

キース撮影のスケートボーダー(近作)

10代のキース・ラジンスキーの世界はスケートボードを中心に回っていた。そんな彼が写真の魅力に気づいたのも、もちろんスケートボードパークでのこと。引っ越し間近の友だちが、カメラを手にしていたのだ。

「当時、その友だちはいつもカメラを持ち歩いていた。そして、引っ越しの2週間ほど前から、スケートボードの写真だけじゃなく、仲間の写真を撮っていることに気づいたんだ。思い出を集めるため、カメラを構えているんだ、とすぐにわかった」

まもなく、キースは兄の協力で、自分のカメラを手にする。ニコンFM2と、NIKKORレンズの50mm f/1.8だ。彼の世界感は瞬く間に変わっていった。

「それまで何気なく目にしていたものを、時間をかけて見るようになったんだ。それが、とても面白かった。やがてぼくは気づいたんだ。ファインダーをとおして見れば、これまで見過ごしていたものにも、新しい価値が見つけられるってことに。」

そして、20代。キースは日々の仕事をしながら、多くの時間を写真の腕を磨くことに費やした。そんな日々の中、決断のときが来た。職場の閉鎖と解雇。そして、写真の道に進むか、否か。

「その仕事では、ぼくの成長の道筋が見えなかった。憧れや夢をもつことは生きる上で大事だよね。職場が閉鎖になるって聞いて、不安も感じたけれど、開放感も覚えたんだ。フォトグラファーへの道に、躊躇はなかった」

キース撮影のスケートボーダー(初期)

まもなく、キースは兄の協力で、自分のカメラを手にする。ニコンFM2と、NIKKORレンズの50mm f/1.8だ。彼の世界感は瞬く間に変わっていった。

「それまで何気なく目にしていたものを、時間をかけて見るようになったんだ。それが、とても面白かった。やがてぼくは気づいたんだ。ファインダーをとおして見れば、これまで見過ごしていたものにも、新しい価値が見つけられるってことに。」

そして、20代。キースは日々の仕事をしながら、多くの時間を写真の腕を磨くことに費やした。そんな日々の中、決断のときが来た。職場の閉鎖と解雇。そして、写真の道に進むか、否か。

「その仕事では、ぼくの成長の道筋が見えなかった。憧れや夢をもつことは生きる上で大事だよね。職場が閉鎖になるって聞いて、不安も感じたけれど、開放感も覚えたんだ。フォトグラファーへの道に、躊躇はなかった」

コロラド州の風景写真。初めて雑誌に掲載された写真となった

写真を導いてくれた3人との出会い

父、同僚、そして友。キースの恩人たち

キース・ラジンスキーの勤勉さは両親から受け継がれた。加えて、父から受け継いだものがもうひとつ。撮影の技術だった。父からスローシャッター撮影などのテクニックを教わる中で、写真自体の面白さにキースはのめり込んだ。プロフォトグラファーの道を歩み始める上で、父の影響が大きかったとキースは言う。

「父はしばしばアドバイスをくれたんだ。『この写真の光は実にいいね。でも、こんなことも考えたかな』といった具合に。それはまさに父らしい優しいアドバイスだった」

やがて働きに出るようになったキース。そこでも、思いもよらない形で2人目の助言者が待っていた。

「それは、工場で働いていたときのこと。ぼくが職場で写真を広げていると、ぼくのそばに座って覗き込んでくる同僚がいたんだ。ある日、自分ではかなり気に入っていた日の出の写真を眺めていると、その同僚がこう言った。『これじゃ、せっかくの日の出が台無しだ!』。彼は毎日のようにぼくの写真を見るんだけど、一度も褒めようとはしなかったんだ」

この同僚は、キースの写真にケチをつけ続けた。しかし、そのうちに同僚の指摘が写真のポイントを鋭く突いていることを、キースは徐々にわかっていった。後日、キースはその同僚が写真撮影の講師だったことを知るが、当時は「あのうるさい奴を黙らせる写真を撮ってやる!」という気持ちだった。

「ある休日、コロラドの山に入ったんだ。秋になるとそこは、一面黄色の世界になる。その日は曇っていたけれど、雲が切れるのをじっと待っていた。やがて雲が切れ、日が射し込むと、ぼくの目の前に息をのむ光景が広がったんだ。月曜日、いつものように同僚はぼくのそばに来て、いつもと同じようにぼくの写真を覗き込んだ。でも、その日はいつもと違った。同僚は手にした写真をぼくに渡しながらこう言ったんだ。『人が一生をかけて撮りたい、と思うのは、こういう写真だよ』って。そう、初めて褒めてくれたんだ」

そして、フォトグラファー人生に大きな影響を及ぼす3人目の人物にキースは出会う。ニコンアンバサダーを務める、プロフォトグラファーのデイブ・ブラックである。キースは、デイブのアシスタントを志願したが、デイブは若いキースに友人として接した。2人は、ロッククライミングに出かけたり、共通のテーマを一緒に撮影したりする仲になった。

「デイブは素晴らしい知識の持ち主だった。そして、ぼくを励ましてくれただけじゃなく、写真関係のいろいろな人を紹介してくれたんだ。2006年初めには、『ニューヨーク・タイムズ』の仕事で、氷壁登山を撮影するチャンスもくれた。ぼくの写真が一面を飾ったことで、ぼくのキャリアは大きく飛躍したんだ」

衰え知らずのデイブ・ブラックは、今日もキースにインスピレーションを与え続けている。デイブの溢れる創造性と限界に挑み続けるチャレンジの姿勢が、その作品に輝きを与えていると、キースは感じている。
この3人との出会いがなければ、もしかするとキースは別の世界にいたかもしれない。そして、私たちも彼の素晴らしい映像表現を目にすることはなかったかもしれない。

厳しい同僚から初めて認められたコロラドの風景写真
『ニューヨーク・タイムズ』の1面を飾った氷壁登山の写真。この1枚がキースの名を広く知らしめた

挑戦は続く、ニコンと共に

信頼性と革新性で、極地の世界を切り拓く

キース・ラジンスキーの判断基準は、実に明快である。自分が成長できるか、できないか。言い換えれば、限界に挑むか、どうか。スケートボードやロッククライミングといった得意分野にとどまらず、アートディレクターから細かな注文のあるカタログの撮影、『NATIONAL GEOGRAPHIC』の気候変動に関する特集記事の撮影など、新しい仕事に取り組むことが成長の糧になるとキースは考えている。そして、自分の限界を押し広げることは、新しい撮影機材の可能性を探ることでもある、と。

「プロになって始めの3年間は、3本のレンズで撮影していた。24mm f/2.8、50mm f/1.8、70-200mm f/2.8の3本だよ。

その後はフィッシュアイレンズを手に入れ、さらに仕事と撮影の幅を広げるに伴い、どんどん新しい機材が必要になったんだ。たとえば、85mm f/1.4の単焦点レンズも使い始めたよ」
新しい仕事が新しいレンズを求め、新しいレンズが新しい創造の可能性を広げる、といった好循環が生まれた。画質、高感度性能、重量といったカメラ機材の進化はまた、キース自身の進化にもなった。

「カメラが新しい世代を迎えるたびに、ワクワクするんだ。(今度は、何ができるんだろう。どんな世界を見せてくれるんだろう)ってね。想像が膨らむんだ。高感度性能が上がれば、うれしいね。1日のうちでも撮影できる時間が長くなるんだから。

カラハリ砂漠で車を走らせていたときのこと。日の出にはまだ1時間以上あったかな。木に止まっている美しいフクロウを見つけた。もちろん、あたりはまだ暗かった。Z 6にAF-S NIKKOR 600mm f/4E FL ED VRのレンズを着けて、カメラは低光量設定に。

シャッター速度は1/30秒。高感度で撮ったんだ。4枚シャッターを切ったところで、フクロウは飛び立ってしまった。でも、写真を見たら驚いたよ。素晴らしいシャープさに。わずか3年前でも、こんなこと考えられなかったよ」

カメラの動画性能の進化は、キースに動画撮影の扉を開いた。中でも、静止画と動画の切替がスイッチひとつでできるニコンのカメラは、2つを手がけるキースにとって重宝なものとなっている。加えて、1日の撮影可能時間が長くなったことで、活動範囲は大きく広がっている。

キースのキャリアと創造性は、カメラ機材と共に進化してきた。では、なぜニコンなのか。「その答えは簡単だ。信頼性だ」と、キースは語る。

「ぼくはニコンのカメラを信頼している。『信頼』と言葉にすると軽く聞こえるかもしれないけど、実感と体感から、なんだ。使い続けることで信頼が生まれたんだ。D5を構えれば、オートフォーカスが素晴らしい性能を発揮してくれることをぼくは知っている。NIKKORレンズを使えば、シャープな画が得られることもぼくは知っている。どの場面で、どのレンズを使えばいいか。それさえ心得ていれば、決して結果に失望することはない。過酷な場面でもきっと、ニコンは信頼を裏切らない。これからニコンがどれだけ進化しても、その信頼は揺るがない」

夜明け前のフクロウ。機材はZ 6、600mmのレンズ。シャッター速度1/30秒、高感度で撮影。
ロッククライミングを動画撮影するキースとZ 6
大掛かりな広告キャンペーン用に手掛けた1枚
キースの近作より。信頼を置くニコンの機材を携え、文化遺産にまで撮影領域を広げている

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